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    ※※※ 熱いおやじのこころ紀行 ※※※

     ※※ イラクのことを考える 3 ※※

          vol.18 2004/1/26

        http://www/kirei-ni.com/
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        「お腹を空かせた子に」
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      ∞∞ ヨウシャヌクワニ  ∞∞

  「ヨウシャヌクワニ」は私の故郷の方言で、
標準語では「お腹を空かせた子に」と訳します。
  中国から伝わったのか、日本に古くからある
諺なのか定かではありませんが、私が生まれ育
った南海の小さな島では大事に守られてきた精
神です。
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  飢えた子に魚を与えるよりも、魚の捕り方を
教えなさい。魚は今の空腹を満たすだけのもの
にすぎないが、魚の捕り方を教えれば、その子
は一生飢える心配がない。という意味です。
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    ∞ 自衛隊のイラク派遣 ∞  

  人道派遣された自衛隊がイラクで行う主たる
任務は生活水の供給と認識しています。
  自衛隊はサマーワの郊外の川の畔に陣地を構
え、一日に70トン浄水して、サマーワの給水車に
供給するようです。
  自衛隊のこのような作業は自己完結型と言う
そうで、浄化設備を日本から持ち込み、地元の
手を借りることなく、自衛隊員が作業をし、水
を供給するだけで、自衛隊が撤去した後は、地
元に何も残らないのではないかと思います。

  同じサマーワではフランスのNGO が一日に
自衛隊の約百倍7500トンの生活水を供給し
ていると聞きます。
  彼等はサマーワにあった古い浄化設備を、地
元で調達した部品で整備し、地元の人を採用し
て運営しているそうです。
  しかも、驚くことに70トンを供給する日本の
費用が数百億円なのに対し、7500トンを供給
するフランスの費用が数百万円とのこと。
  期間や状況など少々の違いはあるでしょうが
費用対効果で一万倍の差はいったい何でしょう。

  基本的に日本のイラク支援は、イラクの国民
のためにという大前提を言葉で利用するだけで、
本当はそうではないことが露見しています。
  本当にイラクの人たちのためを考えるならば
一時的に水を与えて喉の乾きを潤すのではなく、
フランスのようにイラクの人たちが自分たちの
手で水を確保できる道筋を提供すべきではない
でしょうか。

    ∞九仞の功を一簣に欠く∞

  日本はイラクの復興支援国家と言われ、
フランスは不支援国家と言われています。
  しかし、世界中の賢い人たちはこの似非世論
を見破っています。
  イラク支援の功罪はいずれ歴史が証明するこ
とでしょう。
  イラクに限らずイスラム圏では、日本に対する
評価が高く、それだけに期待も大きいはず。
  今まで先輩方が営々と築きあげてきた国際社
会における日本の信用を、日本に対する信頼感
親愛感、期待感を一簣に欠くことを憂うばかりです。
  思考停止状態で右への傾斜を強めているやに
見える日本丸は、このまま進んで良いのでしょうか?



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