心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心

    ※※※ 熱いおやじのこころ紀行 ※※※
      時代が変われば価値観も変わる 
           vol.6 2003/1/23 
        http://www/kirei-ni.com/ 

心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心心

(前号の補足)
 昭和22年。アインシュタインが二度目の来日をした
時に残した言葉の一説とは、「われらは神に感謝する。
天がわれら人類に日本という国を造っておいてくれた
ことを」のことで、それは日本の家族制度の素晴らしさ
に感嘆して発した言葉だったそうです。

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    ☆「 新年を迎える心」の変遷を考える☆
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   ……明るい未来を願った昔の正月
      豊かさを満喫した過ぎし日々
      暗い明日の不安におびえる現在……

       《明るい未来を願った昔の正月》

  昔の正月は大人も子供も指折り数えて待ち望んだ晴
れの日でした。
  太平洋戦争の真っ只中の羊年に生まれた私(熱いお
やじ)は、食べ物を求めて必死に走り回ったという戦中
戦後のことは記憶にありません。
  物心がつき、私が小学生になった頃にはサツマイモ
ばかり食べていました。たまに白米のご飯を頂く時など
は、胃が踊り出すほどうれしかったことを今でも思い出
します。
 
育ち盛りの中学時代も食べ物は不足しており、 食事
が終わった後にようやく空腹を感じるほどで、いつもお
腹を空かしていました。 それなのに「継ぎを当てた服」
を着て、閑さえあれば野原や砂浜を走り回っていました。
動けば動くほど腹が減るのを知らないで。

  その後、白米のご飯を三食食べられるようになって
からも副食は質素で、肉を口にできたのは一年に2〜3
回程度でした。
  多かれ少なかれ同世代の日本人は「そうだった。 たま
に食べるから、昔の肉は特別旨かった。」と頷き合える少
年期を過ごしたと思います。
  現代の若者達には想像もつかない時代だったから、
人々はいつも「明るい明日」が来ることを願っていました。

  「欲しい物は何か」と問われようものなら「美味しい物
を食べたい」「きれいな服を着たい」「新しい靴が欲しい」
などと機関銃の弾のように矢継ぎ早に出てくるほど「欲し
い物」はいっぱいありました。
  子供が欲しいとせびったところで、親は家族の毎日の
生活を支えるのに精一杯で、余裕など全く無いから、「正
月になったら」と約束してその場しのぎをしていました。
  子供は「正月になったらご馳走が食べれる。」 「新しい
服が貰える。」と親の言葉を無邪気に信じ込んでいるから、
正月は夢の叶う日であり「早 く来い来いお正月」でした。
  嫌なことや辛いこと、苦しいこと、おもしろくないことばか
りの毎日を過ごしていた親たちにとっても、「ようやく辿り着
いた正月」であり、「年が変われば新たな気持で又頑張れ
る」と誓いを立てる人々の正月であり、「来年こそは良い年
になって欲しい」と願いをかける正月でもあったように思い
ます。
  このように貧しい時代の人々は「明日こそは、来年こそは」
と明るい未来を夢見て生きており、 気持を切り換えて、自ら
を奮い立たせる節目が正月になっていたから、正月は物も
心も正真正銘の 「晴れの日」でなければならなかったので
はないでしょうか?

      《《豊かさを満喫した過ぎし日々の正月》》

  我々は日の丸鉢巻きをキリリと締めて、夜討ち朝駆けで
猛烈に働き「飽食の時代」に到達することができました。
  食べる物も着る物も巷に溢れ、その豊かさは世界中の人
々から「ジャパニーズ・ドリーム」と羨ましがられるほどにな
りました。
  また一方では、世界の国々から美味しい物や美しい物、
ブランド物を集め、お金までもかき集め、品性の無さをさら
け出して「イエローモンキー」 と蔑まされることもありました。
  食べたい物を食べたい時に食べられる。欲しい物をいつ
でも手に入れることができるようになると、正月は願いを叶
えられる特別な日では無くなります。
「これ以上の豊かさとは、どのような豊かさなのか」を想像
できないほどに、日本人は豊かさの中にドップリとつかり、
この豊かさは明日も明後日も未来永劫に続くと思っていた
から、「節目の正月」は意味を成さなくなってしまったのでは
ないでしょうか?

     《《《暗い明日の不安におびえる最近の正月》》》

  さて現代、社会が勢いを失い、下り坂を転がりだしたように
感じている人々が思う正月は「来て欲しくない正月」ではない
でしょうか? 去年よりも今年は悪い年。今年よりも来年はもっ
と悪くなるのであれば、「来年になって欲しくない。」「来年にな
るのが恐い。」と思うのが人情です。
  それでも、否応なしに新しい年が明けました。 今年は羊年、
羊は5千年もの間地球上の多くの 人々に「恵を与え続けた動
物」です。
  新しい時代は、誰もが平等に幸せになれる時代とは違うよう
な気がします。
  新しい時代の神様は、夢を信じて頑張り続ける 自力本願の
人にやさしく、景気の上昇をアテにする他力本願の人に厳しい
ように見えます。

           自力本願で幸せをつかみましょう。

      

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